なお、アニメ版『恋風』の収録はアフレコではなく、プレスコが用いられた。これは大変手間のかかる技法のため、日本のテレビアニメでは用いられることは極めて少ない。しかし、演技の自由度が高く、より自然な演技が出来るため、リアルな人間ドラマを作品で表現することが出来た。
日本のアニメーションは、アフレコ(アフターレコーディング)と呼ばれる作成された画面にタイミングをあわせてセリフを収録する手法がとられるのがごく一般的である。アメリカのアニメーションでは日本と逆に、主にこのプレスコによる収録が採用されている。しかし日本のアニメでも、制作のデジタル化によって修正が容易になり、声優のアドリブや演技によってはパクに修正を加えることもあり、またアフレコをする時点で絵が完成していないことが多く、演技に合わせてパクを調整することもあり、広義のプレスコに当たる例も多い。