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■【速報】機動戦士ガンダムUC プロデューサー・小形尚弘「episode 7の呎は現在70分以上で確定」「episode 6はL1ジャンクションの話や『風の会』関連のエピソードを割愛」
グレートメカニックDX 23
機動戦士ガンダムUC
結末へのカウントダウン
プロデューサー・小形尚弘インタビュー 要約版
――ep 6がいよいよ来春3月公開、そして少し時間をあけてep 7の公開となりますが、現在の状況をお聞かせください。
小形:ep 7の呎は現在70分以上で確定しています。これは時間も設定量も、過去最大のボリュームになることは間違いなく、ep 6を進めている最中にお時間をいただきながら、ep 7の準備を着々と進めているという現状ですね。ep 6はep 7へのステップになるエピソード……という位置づけを意識して、本当は呎も最も短くなる予定だったんです。小説の物語としても、「ラプラスの箱」の謎や伏線を回収していくエピソードで、最終回に向かっていくという内容です。それならコンパクトにまとまるかと思ったら、エンディングも含めて、ほぼ60分という、いつもと同じになってしまいました。
――玄馬宣彦さんからは毎回「次はちょっと楽をします……」というお話を聞いたりするんですが、やはり毎回全力投球ですね。
小形:毎回そうなんです。「今度こそ大したことない」って言うんですけど、そうはいかないのが「UC」なんですね。ep 6も、ep 5の最期でゼネラル・レビルが出てきて、そこをフロンタル達に助けられる……という導入で始まっているんですが、そこもサラッと回想的に行くはずが、ep 5の最期にシナンジュがバズーカを使ったことで、その説明を入れることになってしまいました。
――それは玄馬さんも以前のインタビューで言っていましたね。なぜバズーカを使うのか、理由が必要だと。
小形:その理由が、冒頭の戦闘で分かるという感じになっています。ちょうどep 5の冒頭で、ep 4のラストシーン……バンシィの登場を再構築して振り返っていたように、ep 6の冒頭でep 5のラストが再構築されているイメージです。
(中略)
――ep 6自体のお話の流れとしては、小説の8巻ぐらいがベースになるという感じですか?
小形:そうですね。たとえばep 6のサブ・タイトルは、「宇宙と地球と」ですが、読み方はわざと小説版(宇宙と惑星と)と同じように、「そらとほしと」にして、かつ、バナージ達の立ち位置も表現しています。
――そこはフロンタルの演説とミネバの話とリンクする部分ですね。
小形:ep 6は、フロンタルや、ミネバ、バナージがこれまでの体験し、感じてきた事をもとに、スペースノイド、アースノイドを代表し、どのような未来を選択していくかが大きなテーマです。
――ある種、「UC」のテーマともいえる重要なキーワードにも感じられますね。
小形:それだけに、その意味をタイトルに入れたいなと思っていました。一方で、ep 6では、今まであまりスポットを当てられなかったキャラクター達も描かれます。オットー艦長以下、ネェル・アーガマのクルー、ネオ・ジオン側のアンジェロなどもそうです。その中でep 7に向けて、バナージとマリーダの関係、またジンネマンとマリーダの関係も補足完しつつ、若干小説の流れとは違った方向性で見せていると思います。「ラプラスの箱」を含めた、いろんな伏線とキャラクターの今までのドラマを、ep 7に向けてどう収束していくか、注目して下さい。個人的には、ユニコーンガンダムがフルアーマー状態で出撃していくシーンが一番気に入っています。
――小説と明確に違う点は、たとえばどのような部分になりますか?
小形:たとえば小説8巻にあるL1ジャンクションの話は省略していますし、それに伴って「風の会」関連のエピソードも登場しません。基本的に小説の流れに沿った形ではあるんですが、部分的に割愛させてもらっています。
(中略)
――さてep 7の状況も気になるところですが。
小形:特にメカ面に関しては、大変なことになると思います。ep 6がシチュエーション的に本筋のメカ以外は出しづらい内容でしたので、ゲストメカ的な楽しみという点についてはep 7にご期待していただきたいです。
(中略)
――あとはフロンタルがどのような結末を迎えるのか、というのも気になるところです。
小形:そうですね。フロンタルの描き方は基本、小説に準拠していますが、アニメーションの方では、微妙なニュアンスになっています。フロンタルに対する福井晴敏さんと古橋一浩監督のとらえ方の違いが、どうストーリーに反映されていくか、私も楽しみにしています。ep 6のフロンタルは小説8巻の内容に沿った形ではあるんですが、ちょっと意味合いが違うように感じさせたり、本当に微妙なニュアンスですが、台詞のやり取りの中で、「あれ?」って思わせるところが含まれていると思います。これは1回だけじゃなく何度も見てもらって、また小説版と読み比べて見てもらえると面白いのかなと思います。
――何度かインタビューで伺っていますが、古橋監督はフロンタルについて、色々お考えがあるようですね。
小形:それは音楽の付け方でもわかるかもしれないですね。フロンタルというキャラクターの場合、どちらかというと不気味な方向性の音楽を付けたくなると思うんです。ちょっと悪い方向性の怪しい音楽になるかと思うんですが、実際には崇高と言ったらおかしいんですけど、ちょっとレベルが他とは違う……という味付けになっている思うんですね。そのあたりはすでに小説を読んだ方達も「同じように見えるけど、これ違うのかな」というニュアンスを感じ取っていただけていると思うんです。そういう部分も含めて、アニメの終着点であるep 7に繋がっていると思います。
――お話を伺っていると、ep 7のボリュームはもう想像できないですね。
小形:小説版で描かれているような、バナージとミネバ、マリーダ、フロンタル、アンジェロ、リディ……すべての決着が描かれる物語でもありつつ、プラスアルファの要素として、ファンの皆さんに向けたお楽しみ要素が盛りだくさんです。モビルスーツやドラマ面も含めて、「やっぱり宇宙世紀のガンダムっていいよね」って思わせるような作品にはしたいと思っています。ep 6まで時間が空いてしまって、さらにep 7までお待たせすることになりますが、この年齢まで「ガンダムが好きでよかった、報われたな」と思えるようなフィルムになると思います。
※6ページに及ぶロングインタビューを約1/3に要約しました。元記事をお読みになりたい方は、「グレートメカニックDX 23」をお求めください。